動物たちの健康維持に役立てたい食べ物~野草編~
漢方薬や民間薬としても利用される野草。
その中から動物たちが食べられる野草を
健康維持に役立つ効果と共にご紹介。
第5弾は「ヨモギ」
ヨモギには独特の香りがあり
ヨモギ餅として食べたことがある方も多いはず。
そんなヨモギはどのような効果を持っているのでしょう?
ヨモギについて
・キク科ヨモギ属多年草。
・学名:Artemisia princeps
・ヨモギはギザギザとした葉の形と葉の裏側が白く、産毛が生えているのが特徴。
・秋になると小さな花が咲き、風に乗せて花粉を飛ばすため花粉症の原因になることもある。
・ヨモギは地下茎で増殖し、その地下茎から他の植物の発芽を抑制する物質を出している(アレロパシー効果)為、ヨモギのみで群生していることが多い。
・何に使われている?
漢方薬では夏に採取したヨモギを乾燥させると「艾葉(ガイヨウ)」といわれる生薬になります。体を温めて冷えを改善する・痛みを止める・止血などの作用をもつといわれ、冷えが原因の腹痛・月経痛・痔の出血・不妊・不正出血に効果的とされています。中でも艾葉が配合されている漢方薬「芎帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ)」は国に承認された一般漢方製剤処方にも含まれています。
民間薬としては、虫刺されや擦り傷・切り傷にヨモギの葉をもんだ汁をつけたり、あせもや痔・冷え・肩こり・腰痛にお風呂に入れたりして利用されるほか、貧血・健胃・便秘にも効果があるといわれています。また乾燥させたヨモギはお灸に使う「もぐさ」の材料にもなります。
ヨモギを使った料理といえばよもぎ餅が有名で、餅の材料になることからヨモギは別名「餅草(モチグサ)」とも呼ばれています。他にも春の柔らかく香りの良いヨモギの新芽を使った天ぷらやおひたし・あえものなどの調理方法があります。
動物に与えるときは?
ヨモギには食物繊維や鉄分・βカロテン・カルシウム・クロロフィル・カリウムなどが多く含まれており、抗酸化作用やデトックス作用・造血作用による、老化防止・ガン予防・貧血予防などの効果が期待できます。
しかし、カルシウム・シュウ酸も多く含み結石の原因となる可能性があるため、結石を患ったことがあるなど結石のリスクが高い子に与える場合は注意が必要です。
まとめ
・漢方や民間薬として様々な症状に使われ、食用としても利用されている。
・栄養素も豊富で老化防止・ガン予防・貧血予防などに効果が期待できる。
・カルシウム・シュウ酸も多く含むため、結石には注意が必要。