🐾 うさぎの足裏トラブルと健康管理

前章では、「一部のうさぎには肉球がある」という例外について解説しました。
しかし、大多数のうさぎには肉球がない ため、足裏のトラブルが発生しやすいという問題があります。

うさぎの足裏は、 ふわふわの毛で覆われているだけ なので、環境によっては 摩擦や圧力の影響を強く受けてしまう のです。
特に 室内で飼育するうさぎ は、野生の環境とは異なるため、床材や運動環境によって 足裏の健康状態に大きな影響 が出ます。

今回は、 うさぎの足裏トラブルの原因と対策 について詳しく解説していきます。

🐰 うさぎの足裏に起こりやすい病気

うさぎの足裏には クッションの役割を果たす肉球がない ため、長時間 硬い床 の上で生活していると 足裏に負担がかかる ことがあります。
その結果、以下のような 足裏の病気 が発生しやすくなります。

🔴 ① ソアホック（足底皮膚炎）

📌 症状

• 足裏の毛が抜け、皮膚が赤く炎症を起こす
• 進行すると潰瘍ができ、痛みを伴う
• 放置すると細菌感染し、膿がたまることもある

📌 原因

• 硬い床材（フローリング、コンクリートなど） による圧迫
• 運動不足で体重が特定の部位に集中 する
• 足裏の毛が薄い品種（ミニレッキスなど） は特にリスクが高い

📌 予防策・対策
✅ クッション性のあるマットを敷く（コルクマット、カーペット、牧草）
✅ うさぎが快適に動けるように運動スペースを確保する
✅ 定期的に足裏をチェックし、赤みがあれば早めに対処する

🔴 ② パッド炎（足裏の炎症）

📌 症状

• 足裏が赤く腫れる
• うさぎが 足を気にしてなめる、かばうように歩く
• 悪化すると 皮膚が硬くなり、ひび割れや出血を伴う

📌 原因

• 滑りやすい床で踏ん張る際の負担
• 足裏が汚れて雑菌が繁殖 しやすい環境
• 過体重により足裏への圧力が増す

📌 予防策・対策
✅ 滑り止め対策として柔らかい床材を使用する（ウサギ専用マット）
✅ 適正体重を維持するための食事管理をする
✅ 足裏の清潔を保ち、適度にブラッシングを行う

🔴 ③ 膿皮症（細菌感染による化膿）

📌 症状

• 足裏に膿がたまり、しこりや腫れができる
• うさぎが 足を痛がる、動きたがらない
• 悪化すると 歩行困難や足裏の組織が壊死する こともある

📌 原因

• ソアホックやパッド炎を放置 し、細菌感染が進行
• 不衛生な環境（糞尿の上での生活） による感染リスク増加
• 免疫力の低下（老齢・病気など） による感染リスク増加

📌 予防策・対策
✅ ケージやトイレをこまめに掃除し、清潔を保つ
✅ 足裏に異常を感じたら早めに動物病院へ相談する
✅ 抗生剤や消毒液での治療が必要になることもあるため、自己判断せずに専門家に相談

🐾 室内飼育におけるうさぎの足裏ケア

うさぎの足裏の健康を守るためには、 適切な環境づくり が重要です。
特に 硬い床や滑る床材 を使用している場合は、以下のような対策を取りましょう。

🟢 ① 滑りにくい床材を使用する

NG ❌ フローリング、コンクリート、タイルなど
OK ✅ コルクマット、カーペット、牧草マット、ウサギ専用マット

うさぎは滑る床では 思うように動けず、足裏に負担がかかる ため、柔らかく滑りにくい床材を用意しましょう。

🟢 ② 足裏の毛を清潔に保つ

うさぎの足裏は 毛で覆われているため、汚れがたまりやすい です。
✅ 定期的に足裏のチェックを行う（赤みや脱毛がないか確認）
✅ 汚れがひどい場合は、湿らせた布でやさしく拭く
✅ ブラッシングを定期的に行い、古い毛を除去する

🟢 ③ 体重管理を行う

うさぎの 体重が増えすぎると、足裏にかかる圧力が増加し、負担が大きくなる ため、適正体重を維持することが重要です。
✅ バランスの良い食事（牧草中心・適量のペレット）を与える
✅ 適度に運動できる環境を整える（部屋んぽの時間を確保する）

🐰 まとめ：うさぎの足裏を守るためにできること

うさぎの足裏は 肉球がないためデリケート で、環境によっては病気を引き起こしやすい部分です。
📌 起こりやすい病気
✅ ソアホック（足裏の炎症） → 硬い床や体重のかかりすぎが原因
✅ パッド炎（皮膚の炎症） → 滑りやすい床や雑菌の繁殖が原因
✅ 膿皮症（細菌感染） → 炎症が悪化して細菌が侵入

📌 予防策
✅ 床材を工夫して足裏への負担を減らす
✅ 定期的に足裏をチェックし、清潔を保つ
✅ 適正な体重管理と運動環境の確保

うさぎの健康を守るためには、 自然環境に近い生活を再現することが大切 です。
次の章では、 うさぎの進化と環境の関係を総まとめし、どのように飼育すればより快適な環境を作れるか について考察していきます🐰✨